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井戸水の水質検査は必要?必ず検査する義務はあるのか?2018年11月25日 更新

井戸水は常に水源を確保してくれる、便利で心強い設備なのですが、自然の地下水を使用しているのでその水質にはバラつきがあります。
その場所の地下水の品質や周りの環境によって、井戸水の状態も大きく変わってくるのです。

ですから井戸水の状態を良く知っておくためには、水質検査を受けることは重要なことだと言えます。
でも水質検査は必ず受ける必要のあるものなのか?

井戸の設置を検討される場合は、そういった知識も必要になってくるかもしれません。
そこで今回は井戸水の水質検査について、解説をしていきたいと思います。

 

井戸の水質検査は所有者の義務?

井戸から出る水の全てが、そのまま飲むことができるような綺麗な水とは限りません。
飲料水として使うことができるかどうかは、水質検査の結果で判断することになります。

井戸水の水質検査は義務になるのか?といえば、実際は井戸の規模次第です。

“日本には水道法という法律があり、水道水はその第22条で消毒することが規定されています(2012年9月時点)。水道水以外の飲用水は法律が適用されないので、水質検査の義務はありません。「自己責任で飲んで下さい。お腹が痛くなることがあるかもしてません。もし心配なら保健所で水質検査を受けて下さい。」、ということになります。水道水でない自家井戸を、喫茶店などで不特定多数の人に提供する場合は、水道水ではないので水質検査を受ける義務はありませんが、保健所などが水質検査を受けることを指導しています。厚労省は国民の健康を守る立場から、自家用井戸についても衛生対策として水質検査を自主的に受けることを勧めており、住民に対する直接の指導は保健所等が行っています。”

<井戸水に水質検査の義務はありますか?>
引用元:“公益社団法人 日本地下水学会

 

飲料水や炊事、風呂など100人以上が生活用の水として使う設備の場合は水質検査が義務となります。
ただし個人で使う井戸の場合は水質検査を行う義務はありません。
あくまでも個人で管理することが必要になってきます。

 

 

井戸の水質検査はどうやって受けることができるか?

水質検査が義務とならない個人用の井戸でも飲料水として使用するのであれば、検査はしておいて損はありません。

井戸水の水質検査は、水道検査機関で行われています。

自治体によっては保健所でも行っていることがありますが、保健所で水質検査を行っていない場合は、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関に依頼をすることになります。
水質検査の流れ自体は、保健所でも検査機関でも大差はありません。

 

検査を行う時には、採取容器を受け取り、そこに井戸水を入れて提出を行い、郵送で届く結果を待つという流れになります。
この時に注意しておかなければいけないのが受付日です。

検査機関であればいつでも受付をして貰える可能性が高いのに対し、保健所や役所の場合は受付日が設定されていることがあります。
受付日が設定されている場合は、そのタイミングでしか検査を受けることができません。
受付日は、毎月同じ日に設定されているというものではなく、月に2回用意されていることもあれば、受付日がない月があるということも珍しくありません。

 

タイミングを逃すとなかなか検査を受けられない状態になってしまうこともあるため、保健所で水質検査を受ける時には事前に日程をしっかりと確認しておくことが大切です。
容器を受け取るタイミングも、受付日の前日までとなっていることが多くなっています。
もし水質検査をご希望の方は最寄りの保健所などへ、早めに問い合わせて確認しておいた方が良いでしょう。

 

 

井戸の水質検査で大切な事とは?

水質検査の費用は、自治体や検査を受ける場所によって異なるだけでなく、検査項目によっても変わります。
井戸を新設した場合は、水質基準の全項目の検査を受けておくことが大切です。

それによって、安心して使える井戸かどうかを判断することができます。
しかし、その後の定期検査に関しては、11項目など一定の項目のみの検査でも問題はありません。
大切なのは、定期的に検査を行うということです。

新設時に綺麗な水が出ていた井戸でも、周辺の環境の変化などによって水質が大きく変わってしまうことは珍しくありません。
安心して飲むためには、定期的に検査を行い、水質に問題がないかを確認しておくことが大切です。

この定期検査のペースは、1年に1回以上が理想となります。
全項目が検査対象になる新設時と比べると、手頃な価格で検査が可能なため、安心して井戸水を使える状態を保ちたいのであればこまめに検査を行っておくと良いでしょう。

水質検査の結果は、井戸の状態によって様々です。
綺麗な水が出る井戸であっても、不適合項目が出てしまうことは少なくありません。項目によっては、一時的に数値が悪くなっているだけで、時間を置いて検査をすれば適合に変わる可能性もあります。

しかし、周辺環境が原因になっている場合などは、いつまで経っても数値が悪いままという状態になってしまうでしょう。
この場合は、井戸水を使おうとするのではなく、水道水に切り替えることがおすすめです。

井戸水はとても美味しいというイメージがありますが、本当に美味しく安心して飲むことができる水が出るかどうかは、井戸や周辺環境によって大きく異なります。
そして、良い水が出ている井戸でも、いつ水質が変わるか分かりません。

そのため、規模の大きな井戸は勿論、個人用の井戸でも飲料用に使うのであれば、定期的な水質検査が大切になってくるのです。

 

 

井戸内部調査も大切

水質検査と同様に井戸は老朽化の状況も把握しておくことが重要です。
井戸内部の状態もその水質に大きく影響してくるからです。

 

 

 

トチナンでは井戸内部の老朽化状況をTVカメラを挿入し確認する「井戸TVカメラ調査」を行っています。
井戸内部の状況により、井戸洗浄や二重ケーシングによる井戸改修、または新設井戸の提案をさせて頂きます。

<井戸TVカメラ調査>

 

井戸に関することであれば、井戸に関わって45年以上の実績をもつトチナンにお任せください。

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