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圧力タンクとは?圧力タンクの種類や特徴、使う際の注意点を解説します。2020年9月25日 更新

「製薬メーカー」や「材料メーカー」などの研究室や工場をはじめ、マンションやビルなどの給水装置に用いられる圧力タンク。
普段目にすることの少ない圧力タンクとは、どういうものなのでしょうか?
ここでは、圧力タンクについて、また圧力タンクを使用する際の注意点などをご紹介します。

圧力タンクとは?


「大気圧とは異なる一定の圧力で気体や液体を貯留することができるように設計された容器のこと」をいいます。
簡単にいうと、大気圧とは異なる圧で保管する容器のこと。
主に隔膜式、ダイヤフラム式、ブラダ式の3種類あり、低い圧力下で保管する減圧用や圧力を加えて保管する加圧用があります。

圧力タンクは、「大気圧」という地上の空気が人や物を押す力を応用して作られています。
山など標高の高い場所に持っていくと、お菓子の袋がパンパンに膨らんでいるのを見たことはありますか?
標高が高くなると袋の外の空気が薄くなって空気が物を押す力が下がります。しかし、密閉されたお菓子の袋の中の空気の量は変わらないので、地上の時と同じ力で袋を押します。
その結果、お菓子の袋の中の空気を押す力のほうが袋の外の空気を押す力より強いため、お菓子の袋がパンパンに膨らむのです。

こういった特性を活かした圧力タンクは、大貯留した気体や液体が膨張したり圧縮する脈動や衝撃圧などを吸収するので、さまざまな分野で使われています。
主に、大気にふれると酸化したり劣化してしまうような物質を一時的に保管する時や、内容物を別の容器や次の行程に移送する際に圧力をかけて押し出す時、
それから液体に混ざった空気やガスを抜く時などに使われます。

圧力タンクの仕組み

水には圧力を加えても体積が変化しないという性質があり、空気には圧力を加えると押し縮められるという特性があります。
身近なものでこの仕組みを応用しているものに、井戸水の汲み上げや水鉄砲があります。

 

一般的な圧力タンクの仕組みは、吸い上げパイプを通ってきた気体や液体が、吸水口から逆止弁を通ってポンプ内に入り、内容物が回転する遠心力を利用してタンク内に注入されます。
タンクの上部には空気が入っており、注入された内容物が空気を圧縮することによって吐出圧力を確保します。
ポンプが停止中でも少しずつ供給は続けられるので、タンクの容量が大きいほどポンプが起動する時間の間隔を長くすることができます。

 

また、タンクには強大な圧力がかかっているため、破損した場合は内容物やタンクの破片が飛び散りとても危険です。
圧力タンク内の空気室には適正な圧縮空気が入っている必要があるので、封入空気圧が不足するとポンプが短時間内でON/OFFを繰り返す現象が起こります。
そうなると建物上階では、水圧が強弱を繰り返すので機械部品や電気部品の消耗が激しくなります。

 

圧力タンクの耐久性


労働安全衛生法に基づく構造規格によって細かく規定されており、高い強度と品質が必要です。
第一種圧力容器や第二種圧力容器といった規格に基づき、各部品に使用できる材料が決められています。

耐久性は高いのですが、さまざまな部品で構成されているため定期的な点検が必要になります。
一般的には1年に1回点検をして、圧力容器が適正な状態であるか確認することが大切です。

 

 

圧力タンクの寿命は18年前後が一般的ですが、部品単位で見るとベアリングなどは5年程度、逆止弁や基盤類、ファンなどは7年程度となっています。
この18年という寿命期間を迎えるまでにベアリング類を3~4回、逆止弁などを1~2回交換しますが、
オーバーホールを依頼して修理などで数10万円の費用が必要になるようなトラブルが発生するようであれば、
修理をせずに全体を交換するのが長期的に見た場合メリットがあると考えられます。

参考:“「安全衛生情報センター ボイラー及び圧力容器安全規則」

 

圧力タンクの故障の原因と対策


圧力タンクの故障にも、さまざまなものがあります。
最も多いものは、タンク内上部の空気と下部の内容物を分けている「ブラダ」と呼ばれるゴム製の膜が、伸縮を繰り返すことでタンク本体と接触して摩耗し破損しやすくなっています。
ブラダが破損すると、下部の内容物が上部に漏れて圧力がかからなくなるため修理が必要となります。
圧力がかからないまま使用していると、圧力タンクそのももの寿命を縮めてしまうことがあるので注意が必要です。

なお、ブラダの破損は圧力計を定期的に点検することと、流れ出る水にゴムの破片や汚れが出てくることで確認できます。

ブラダを交換しても圧力が高くならない場合は、タンク自体を測定する必要があります。
タンク内部の圧力を測定するには、大気圧と同じ数値になるため、あらかじめタンク内の内容物を空にしておかなければいけません。
圧力タンクの三方弁を配管と直角の向きに回して給水管から切り離した後に、タンク頭頂部の線に圧力ゲージを挿して測定します。
もし取り扱い説明書の記載のある数値に足りない場合は、自転車用の空気入れや市販のコンプレッサーなどを使用して空気を補充しましょう。

それでも故障が続く場合や18年の寿命に近くなった場合は、圧力タンクの交換が必要となります。
交換の手順は、まずケーシングカバーを取り外し、モーターと制御盤のコネクトを外します。

次に、タンク内の内容物を抜き取る作業を行い、タンク内が空になったことを確認したら配管を取り外してタンクを撤去します。
家庭の給水用圧力タンクであれば、自分で交換することもできます。

給水装置にエラーが出る場合や、配管から水漏れするポンプの動作が不安定な場合は、タンク自体の不具合が考えられるため、早めに対処しましょう。

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