ブログ情報 / トチナンブログ

違反対象物公表制度とは?消防設備は大切なのか?2020年6月4日 更新

みなさんは消防設備・防災設備と聞いて何をイメージされるでしょうか?

大型ショッピングセンターや病院等に設置されているスプリンクラー設備。
今はお馴染みの住宅にも設置されている自動火災報知設備。
良く見かける、赤い色をした消火器。
などなど…

 

 

それほど意識して消防設備を見たり、興味を持って接することもあまりないかもしれません。
消防設備は火災発生時などの有事の時にしか働かないので、悲しい事に普段は軽視されがちなのです…

通常の生活をしている場合、消防設備は働きませんが、火災発生のリスクに備えるためにもとても重要な設備になります。

 

 

 

 

そして最近は情報の公平・公表性も重要視されていることから、建物の消防設備について設置状況を公表する
「違反対象物公表制度」というものが平成25年より施行されました。

出典:“総務省消防庁ホームページ|違反対象物公表制度について

 

 

この制度は建物や施設を利用される方々が、自ら火災危険性に関する情報を入手し、安心して建物を利用することができるよう、
消防署等が保有する建物の火災危険性に関する情報(重大な消防法違反)をホームページで公表するというものです。

今回はこの「違反対象物公表制度」について、少し内容を掘り下げて、消防設備についても考えていきたいと思います。

 

消防設備の大切さ

 

近年でもホテルや倉庫など、大型で利用者数も多い施設などでの火災が起きております。
そのような施設では沢山の負傷者の方も出てしまっているようです。

出典:“消防庁ホームページ|平成24年版 消防白書
出典:“消防庁ホームページ|平成29年版 消防白書

 

 

 

当然ながら火災はいつ起こるのか分かりませんし、その時(非常時)になってから消防対策の大切さに気が付いても遅いのです。
消防設備は非常時にその効果を発揮するものです。大切な建物や財産、そして何よりも人の命を守る為に消防設備は必ず必要になってくると言えます。

 

消防設備とは?

一般的に消防設備とはどのような設備のことでしょうか?

学校の廊下や体育館で良く見られる屋内消火栓設備などはイメージしやすいと思います。
(押さないでって書いてあるけどボタン押した人もいるのではないでしょうか??)

 

 

参考:“ウィキペディア(Wikipedia)|消防用設備

“日本における消防用設備(しょうぼうようせつび)とは、消防法及び関係政令で規定する、「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」の総称である。一般的に消火器などの消火設備、自動火災報知設備などの警報設備、避難はしごなどの避難設備に大別される。消防用設備は消防法により規定されたもので、その他に防火扉など建築基準法に規定された防災設備がある。この2つは関係法令が違うため、建築時に建築基準法と消防法及び市町村条例の整合性が問われることがあるが、建物の運用が始まると、防災設備として一括して管理されることが多い。”

 

前出の記述では大まかに分けて5つの種類に分類されます。

1.警報設備
2.避難設備
3.消火設備
4.消火活動上必要な設備
5.消火器具

 

消防法ではこれらの消防設備を、建物の防火管理者が設置・管理することを義務付けています。

 

 

それでは設置義務の対象となる建物とはどのような建物のことなのでしょうか?
それは以下のような建物になります。

「飲食店・物販店・ホテルなど、不特定多数の方が利用する建物」
「病院・社会福祉施設など、1人で避難することが難しい方が利用する建物」

 

このような大型の施設や建物ではしっかりした消防計画を作成し、消防設備の設置管理が大変重要になってきます。

 

違反対象物公表制度とは?

平成25年12月より全国的に違反対象物の公表制度が運用となりました。

出典:“消防庁ホームページ|違反対象物に係る公表制度の実施について【PDF】

 

これは消防機関による立入検査で建物の種類にもよりますが、消防法に基づいて必要な消防設備が設置されていない、
又は改善が必要で重大な消防法令違反を確認した場合、消防署のホームページ等で公表する制度です。

 

 

 

 

弊社の所在地である栃木県内でも、既に12の消防本部にて時期を見て取り組んでおり、現在半分以上の消防本部が取り組んでおります。

情報を公表する事により建物の関係者の防火管理業務の適正化を図り、一般の方々が利用する事が多い建物、
一人で避難する事が難しい方が利用する建物を対象として、消防設備の適正な設置・管理を推進していくものです。

 

1.火災の際に安全に建物の外に逃げる事が出来る!
2.建物の関係者による火災の初期消火が出来る!

火災発生時にこの2点の機能を持ち、効果を発揮することができるようにするため、国が定めた制度となります。

 

 

 

このように情報公開が進んでいくため、施設の評判や好感度にも影響してくる可能性もありますし、
スマートフォンの普及や、最近ではSNSサービスのユーザーも増えていることから、情報伝達の早さも加速していくことでしょう。
このような背景から、今後ますます全体の安全対策への意識が高まってくることが予想されます。

 

利用者の多い大型施設や高齢者の利用する施設などでは、必ず消防設備の設置が必要になってきます。
しっかりとした消防計画を立てて、より安心・安全な状態で利用者が使用できる環境を整えていきたいですね。

<消防検査の様子>

トチナンでは消防設備の設置工事も承っています。

もし設置されている消防設備の事で分からないことがあれば弊社までご連絡ください!

消防設備の専門スタッフによる説明をさせて頂きます。
またご希望の場合訪問させて頂きご説明や機器の確認等も行いますので、どうぞお気軽にご相談ください。

 

ブログ記事一覧へ